1998.9.25 (古→新)
〜譫言〜
6

8.2/ 8.9蔵(外)/ 8.18/ 8. 20夢(外)/ 8. 23/ 8. 26/ 9. 2色/ 9.5/ 9.11/ 9.14片/ 9.17浦島/ 9.21伝/ 9.23答/ 9.25

(外) =他ページへ移動



 

→*←




       体自身の生きようとする力がその人を
殺してしまうのに足りるのだと思うと、
自然の道理を少し恨めしく感じます。
      
 
8. 2

8.9/ stock
 
ここにも

無辺の双六盤の上に立ち、
あちこちへ駒を置いて眺めてみる。
サイコロさえなければこんなにも容易い。
 
8.18

─ 8. 20 →
8. 23

いつだったか、なにげにTVをつけた時のこと。音楽と風景だけの
深夜放送で、見るともなしに見ていたのですが、ふと目を上げると海。
それは見渡す限りの透明な青い石でした。こんな石の中にいて、
なお何か(それも比べ物にならないほど貧弱なもの)を所有しようと
いうのは、どこか奇妙なことかもしれないという気にさせられました。

 
 
 
融けた
 
 
海に落としてしまったガラスの欠片をどうしてあの人はあんなに
一生懸命になって探していたんだろう。
よほど美しかったのか、大切だったのか、TVを見逃したのか。

8. 26

文字を見ていた。やはり自然の光は明るくていいな、と思った。

外を見やると太陽があった。
久々に「太陽」を眺めているとその存在の異様さに驚いた。
あんな不自然な物が毎日頭上を通り過ぎていたとは。

再び文字に目を落とすと文字の上に一つ、真っ暗な染みが
出来ていた。見ようとする文字を次々に呑み込んで、辺りの
の文字はすっかり掻き消されてしまった。

目を閉じた。緑色の太陽が一つ暗闇にゆらりと浮かんでいた。
なんてしつこい。 夕方で良かった。


色・色々  9. 2


color

小さい頃、百科事典を面白半分に繰っていてこんな図を見付けました。 傍らには「混ぜ合わせると白になる」という注釈。 私はその魔術めいた図に目を輝かせ、早速水彩絵の具で図の通り描いてみたのですが、 白になるはずの真ン中はどす黒くなるばかりで興醒めしてしまいました。(「光の場合」を読み落としていた)
蛍光ペンというものを初めて持った時、私はささやかなる実験を試みました。「蛍光」という名から受けるように、 本当に暗闇で光るのか。私は蛍光ペンで出来るだけ広く──でも節約しながら──塗りつぶした紙を夜の闇にかざして みたのですが、言うまでもなく、暗がりには薄ぼやけた紙切れがひらひら漂っているだけで、 こんなものなのか、と残念な気がしたのでした。
~jyutaro/以下の画像が華やかでないのはペイントソフトのせい(にしている)。
私の作る画像はドット絵なのだけれど、一色を使うのには、 線のドットを目立たなくする為にその色と背景色との中間の色をいくつか作らなければならない。
青と赤の二色を使うとするとまず中間の色を作る。 次いでそれらと背景色(黒)との色をそれぞれ作るという具合。 例えば中間に一色噛ませるのなら、背景色と合わせて七色必要になる。
一つの色の先には無限の色が用意されているということになるのだが、虚空を掴むようで心許ない。 そのことが画面の前の私を憂鬱にさせ、またどういうわけか楽しくもさせる。 こんな作業は徒労と思いつつも、まだ新しいソフトは考えていない。


9.5
ドット絵で苦手なのは実際は線。特に斜線。
つまりこれを中間の色で作るのですが。
普通の細くて綺麗な線を見ると妬いてしまう。
今日の
SOSはぼかさなかったので楽でした。


一方的お詫び

私の手抜き画像、奇数は後ろ向き。
花を持っているのは右手......でした。
わかり辛いのばかりですみません。

う、また誤字(9.2)。元からだけど、寝ぼけては
書けないな。 何と間違ったんだろう。
変なところあったら教えて下さい。(多いです)


9.11

トントン

もう開きます。
それは土砂降りの日、堤に溢れた泥水のように、
私の何かを決壊して流れ出していくのだと思います。
知っていながらこの時を待ちこがれていたのでした。
後には何が残る?



またたくさんのものが壊れてしまった。
9.14
[ 私の不安定 ] どなたか合いの断片を 

映画。手紙と炎(心の炎?)が至る所に現れる。次第
に部屋はそれらに埋め尽くされていく。題名も粗筋
もわからないけれど時々気になる。(仏?)
 
絵本「くらくらしちゃった」。絵が印象的。小学時代、
意味が分からず、感想文書けず。
 
古めの映画。羽のある男の話。シケた映画、と真面
目に観なかった事を、それらしい原作を知って後悔。
 
昔話「浦島太郎」。話の真意が掴めなかった。初めて
聞いた時、「亀の恩返し」風の話だと信じていのたが、
そのうち「光陰矢の如し」かもわからないと思いなおし
た。(どちらも違う?)  後者だとすると亀や乙姫様は
嗜虐性に満ちている。それか鈍感。助けてくれた人を
わざわざ悲しませている。
 
口語「よせやい」。方言ではなじみある言葉だが、
標準語での感覚が今一つわからない。

匂いガラス

落語「まんじゅうこわい」。小学時代、意味が
わからなかった。今も勘違いしている可能性あり。
有名だろうから、調べればすぐにわかると思うけど。



「饅頭こわい」−その後
ちょうどこういう不安定なものをいくつか挙げてみたいと思って
いたところ、昨日だったのですが、偶然聴くことが叶いました。
但し、それと知らずに聞き流していたので、結局疑問はそのまま。
サゲでやっと気づいたのですが、時既に遅し。せっかく長年の霧が
晴れようとしていたのに。
しかも、霧は一層深くなってしまったようで、今では疑問よりも、
「今回と同じ、誰それの『饅頭がこわい』が聴きたい」という、おか
しな欲求まで育ちはじめている模様。
普段あまり落語と縁がありませんので、気長に待ちつづけます。
次は一体いつ聴けるのでしょうか。

私、せっかくのものを無駄にして、自ら深みに突き進んでいくのが
常です。


私信;映画、あまり知りません。
9.17 .....9.14「浦島太郎」その後
 
開けてびっくり−2k
 
−Aさんより−
浦島太郎の話って、「人に親切にするんだよ」っていう寓話だと思ってました。
そんでもって「でもその人にとって精一杯のお礼が君にとっていいことだとは 限らないから、なにかをあまり期待してはいけないよ」という 悟りを開いた忠告なんだと思っていました。(笑)
それとも乙姫はまさかこんないいところから帰りたいなんて思うはずがないと 考えてしまってたのかもしれません。(アメリカ人的……)


お便りありがとうございます。そういうことだったのですね。
少し逸れるかもしれませんが、 私が長い間、乙姫様を良く思っていなかったのは「彼が悲むであろうことくらい、 あなたのようなお方ならわかるでしょう。それに玉手箱を渡すだけ渡して開けるな というのは、物を見せびらかすようで酷ではないか」という気持 からでした。しかし彼女にしてみれば「精一杯のお礼」だったのだろううなぁ。
その証拠が浦島太郎が楽しんだ時間の封印であるわけですし(こんな心遣い、 ちょっと私には出来ません)。箱が何であるか明かさなかったのも、 ある種奥ゆかしさと取れないこともない。 つまり、鈍感だったのは太郎と私か...。
人生の機微を織り交ぜた美しくて哀しい話?

他に、「アメリカ人的」の方に無理矢理、腹いせ をねじ込んでも、なんとか 成り立ちそう。「逃げた仕返しにこうしてやれ。ヒヒヒっ...」とか。(すみません)
 
──それにしても、私はこの話を理解するのに一体何年かかっているのでしょうか。 皆とっくに卒業しているというのに。(しかもまだわかっていないかもしれない)
とまれ 一人であれこれ考えていても、あまり視界は開けないものですね。



9.21 .....9.14「浦島太郎」その後2....今度こそ

その後、Aさんに、浦島伝説のページを紹介して頂きました。 今まで知っていたものとは、少し違うのですが、 しっくりしなかった部分がようやっと飲み込めたような気がします。
絵本等では「浦島太郎が帰った」「帰りに玉手箱を(開けるなと言って)渡した」ということしか 書かれていなかったと思いますので、玉手箱の存在理由が何となく判然としなかったのですが、 「再び竜宮城へ戻ってくる」が前提ということなら私も彼に箱を渡したかもしれません。 この話なら筋が通って(たぶん)いて、不安定な横道を作ることなく、 気持ちよく読めました。もっと単純な話だったのかもしれません。


 
落ちる人
 

出かかった言葉のうち、いくつか(必要なものなのに)省いて話を進めてしまうことが、 私はよくあります。 伝える時の言葉の取捨、そして聴く時何をどう補うかの見極めは難しいです。 皆様も特にこういう人を相手に、物事を伝えようとなさる時はお気をつけ下さい。 私の目に映る行間は白紙に等しいですから....

(「浦島太郎」は結局私の理解不足)


9.23 .....9.14「浦島太郎」その後3

−Bさんより−
竜宮城から帰ると、数百年も経っていて太郎にはもう家族も知人も居ない。 玉手箱はそこで絶望するであろう太郎のためのいわば自殺装置として渡されたのだ、 という説を母が言っていました。若いままで見知らぬ世界で絶望しながら 生きるよりは楽しかった思い出だけ持って死んだ方がいい、と。 まあどちらがいいのか考えは人それぞれですが、 きっと乙姫はそう考えたのではないかというのが我が家での定説(?)です。

 
 
或いは100点
或いは100点

こちらの世界もまた個性的。国語には答えがないという言葉が今頃初めて現実味を 帯びてきたような気もします。
ところでこの話を初めて聞くのは、かなり幼い頃が多いですから、 無意識の(身にしみ込んだ)解釈がその人の性格にもどこか関わって いるかもしれませんね。もっとも私に関して言えば、ただ竜宮城とか 玉手箱の中身に思いを馳せているだけだったのですが。


9. 23 (ごく個人的日記)

十日のうちの
一週間を「燃えない」のゴミ箱へ、
残りの三日間を「燃える」のゴミ箱へ、
明日になったら放り込む。
捨てても捨てても終わらない。


9. 25

明け方、ふとカーテンの縁からねじ込まれるような光を
見つけた。何か異様な色。いつも見る青い光ではない。
隙間から外を覗いてみた。やはり朝虹。あの朝と同じ、
彫りの深い、そして二重の虹。

ただ、位置が少し違っていた。太陽の位置...季節が
変わったことに気付いた。そういえば、風も音も随分
変わった。そうしているうちにも低い雲が一つ光の下を
通り過ぎていった。





ところで、今回も少し知りました。些細なことですが。
二本の虹、主虹と副虹の色の配列は逆なんですね。

それにしても、虹一つでこんなに光が変わるものとは。
今まで、たまにおかしな色の空の断片を見ることがあっ
たのですが、あれは虹が出ていたのかもしれません。

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