リザマート

 8月中旬に収穫する、卵形の赤色大粒品種で、葡萄品種解説書には、 「品質、食味、外観共に、現在日本にある葡萄の最高峰と言ってよい。」 と書いてあるという、なんだか凄い高級葡萄です。

 ロザリオ同様、人によって好き嫌いがあるようで、甘いもの好きの地元では、 巨峰の方が人気あるのですが、ほんとに少ししか作ってないので、 好きな人は、手に入れるのが大変のようです。
 が、しかし、作る方はもっともっと大変です。皮が薄くて、なんだか、 とってもデリケートな葡萄のようで、熟期を向かえた実に雨が当たると、 すぐに裂果してしまう、皮が溶けて腐れてしまう、というしろものなのです。 ビニールハウスや透明なテラスで、雨が直接当たらないようにしてても、 湿気が多いだけで裂果してしまうという、やっかいですねぇ。
 山門ぶどう園では、透明なテラスの下でリザマート作ってるんですが、 そこは、駐車場も兼ねてます。 で、リザマートの収穫時期は、 「湿気でリザマートが劣化する。」ということで、 早いとこリザマートを売ってしまわないと、 ボクの車は、洗車してもらえずに、汚れたままになってしまうのです。

 皮が薄くて剥けないので、皮ごと食べてしまうという珍しさと、 うす味と、希少価値で人気あるのですが、やはり覚えにくい名前のようで、 テラスの下を駐車場にして、そこに植えてあるので、 「駐車場に植えてある皮ごと食べるやつ」とか、 「ソ連原産で・・・」と書いた看板を掛けといたので、 「ソ連の葡萄」とか呼ばれてます。 もう、ソ連も無いんですけどね。

 これまでのお客様の話を聞いてると、 年々人気が出てくるような気がするんですよね。 特に今年は、「山梨の近くに住んでる親戚に送りたい。」とか、 葡萄の名産地の近くの人に送りたいというお客様が多いようです。 名産地でも、あんまり栽培してないのでしょう。多分。 でも、デリケートな葡萄なので、あんまり送りたくないんですよね。 実際に買いに来て、食べて欲しいんですよ。

 もし、あなたの家にリザマートが送ってきたときは、 洗わずに冷やして、食べる直前に洗うようにして下さい。 他の葡萄も、そうした方が良いと思いますけど、 リザは(スナックのママさんは、こう呼んでます。)、 特に水に弱いので。

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