仏教では,人間のかかる病気のすべてを「四百四病」といいますが,この世の中には,数百どころか,数千のまだまだ知られていない多くの病があります。
ところで,みなさまは,「網膜色素変性症」という眼病があることをご存じでしょうか?
おそらく,患者さんご本人,そして,そのご家族の方,何らかの形で眼科診療に携わっておられる方,視覚障害を有する人々の教育機関や福祉機関にお勤めの方以外はご存じの方は少ないのではないかと思います。
そこで,今年9月に鹿児島県で「世界網膜の日」が開催されるのを絶好の機会ととらえ,一人でも多くの方に,この疾患のことについて知っていただければと思い,浅学非才を省みず,ここに紹介させていただくことにしました。
患者さんの中にも十分な理解ができておらず,必要以上に不安をお持ちの方もおられます。そのような意味において,本項が少しでもご参考になれば幸いです。
一応,順番にお読みくださる方がわかりやすいかとは思いますが,リンクになっていますので,ご興味のある所からお読みくださっても結構です。