魚が好き!!-漁業体験-

 3月8日(木)1年生の漁業体験学習でした。悪天候のため,かいゑい漁協から川尻ふれあい交流館に会場を変更して行いました。

 午前中に行った魚のさばき方体験では,プロの調理師さんに見事な手本を見せていただいたあと,さばやたい,あじなどの魚に挑戦。はじめは魚に触ることにも四苦八苦。三枚におろすのが初体験の生徒も多く,悪戦苦闘しながらの活動でした(魚がかわいそう?)。しかし,漁協や漁師の皆さんから手ほどきを受けながら数をこなすとだいぶ上達できました。

 その後は,自分たちがさばいた魚をフライにしたりして,おにぎりや味噌汁といっしょにおいしくいただきました。家庭でもぜひ実践してほしいですね。

 

 午後からは,指宿海上保安署の皆さんを講師に,海難事故防止教室を行いました。海上保安署の仕事や救命胴衣の着方,ロープワークなどを教えていただきました。ロープワークでは,もやい結びなどの基本的な結び方に挑戦。用途に応じた結び方を覚えると,人命救助や生活にとても役に立つことを実感しました。

 

 最後に鹿児島大学の安樂先生に,定置網のしくみや歴史,海の資源を守りながら魚を獲るにはどうすれば良いかなど,水産業について分かりやすく講話をしていただきました。漁師さんたちは,単にたくさん魚を獲ればいいというわけではなく,環境保全のことも考えながら漁をされていらっしゃることにとても感動しました。

 

 現代は,飽食の時代。大量生産,大量消費が進み,食べ物を手に入れる過程が省略され,大人も子どもも生産現場を見ることは少なくなりました。頭や内臓をさばかなくてはならない魚も,泥のついた野菜もやっかいものとなっています。「命あるもの」が,切り刻まれ,加工され,パックにされると「命あるもの」という実感をもつのはとても難しいものです。また,生産者の命がけの働きも・・・。いつの頃からか,大人も子どもも「食べ物を大切にする心」をどこかに置き去りにし,食べ物を単なる「モノ」としてしか見れないようになってしまったと感じます。

 丸一日をかけて行った体験学習で,開聞の地域産業である漁業についての理解を深めると同時に,日頃何気なく口にしている食べ物がどのように収穫され,流通し,調理され,食卓にあがるのかを学び,そのありがたさを実感できるとても貴重な時間になりました。

 指導していただいた,かいゑい漁協,海上保安署の皆さん,鹿児島大学の安樂先生,どうもありがとうございました。

2018年03月08日