■ 器械的「マウスツーマウス」(2) 〜 どれぐらい?

 

次に、いったいどれぐらい吹き込めばいいのでしょう。
「マウスツーマウス」の場合は、患者さんの胸の上がり具合を見て決めたり、 吹き込む人の肺活量で決まってしまいますが、器械には"目"がありません。(^ ^;
だから、「1回にどれぐらい吹き込んで♪」っていうのも命令しなくてはいけません。

どれぐらい、っていうのを決めるにはにはふたつの方法があります。
ひとつは、1回○○mlずつ、と量を決める方法。(従量式とか定量式とか量規定式とかいいます。)
もうひとつは、気道内圧が○○cmH2O(mbr)になるまで、と圧を決める方法です。(従圧式とか定圧式とか圧規定式とかいいます。)
ここはとても大切なところなので、また後で詳しく説明しますが、 成人の場合、「量」を決めることが多いので、まずこちらから説明しましょう。

一回に吹き込む量を1回換気量といい、(Tidal Volume)と略します。
一回換気量の目安は、体重1Kgあたり10ml、50Kgの人だと500mlぐらいが適当です。
 (最近ではもっと少なくてもいいんじゃないかって報告がありますが、ここは覚えやすい数字にしておきます。)
ですから、「どれぐらい」を量で器械に指示するときには、患者さんの体重をみて、1回換気量を指示すればよいということになります。

また、1分間の換気量を分時換気量といい、MV(Minute Volume)と略します。

分時換気量(MV) = 一回換気量(V× 換気回数(f)

機種によっては(サーボシリーズなど)、一回換気量ではなく、分時換気量で設定するものもありますが、考え方は同じです。
 

 


戻る   次へ

HOME   ご意見・ご感想   疑問箱   エキスパチェック

プラスαの知識   ケア・技術・その他   用語集   とりとめのない話   リンク集

Copyright (c) 2001-2003 overcoming respirator. All rights reserved.