■ いろいろな曲線

 

呼吸器で 一回換気するときに、量と圧というふたつの側面があります。
このふたつの側面をしっかり区別できないと、先に進めません。

下の二つのアニメは全く同じもので、見る視点を変えたものです。
風船の中の量を表示したものと風船の中に生じる圧を表示したものですね。
アニメの下には、横軸に時間をとった曲線がありますが、それぞれ「量」と「圧」の側面からみた曲線です。
モードの理解にはこの曲線が大いに役立ちますが、縦軸が何を表すのかよく見る様にしてくださいね。
それによって、この曲線はどっちの側面から見たものかがわかるからです。


量(流速)をみた曲線
圧をみた曲線

ふたつのアニメの動きがずれているときには、「更新」ボタンを押してみてね。



【流速をみた(量もわかる)曲線 〜 フロー曲線】
これは縦軸が吸気流速です。 つまりガスを送り込むスピードですね。
同じスピードで一定時間、空気を吹き込んだ様子を表しています。
以前勉強しましたが、吸気流速×時間=一回換気量 でした。
ですから、この曲線では 縦×横 緑の長方形の部分が一回換気量を表すことになります。
この曲線では、吸気はは縦軸の正の部分、呼気は縦軸の負の部分で表されています。
呼気は患者さんの肺の弾力で自然と吐き出されますから、長方形ではなく緩やかなカーブを描きます。

【圧をみた曲線 〜 気道内圧曲線】
これは縦軸が気道内圧です。 
ガスが入れば入るほど、圧は上がっていきます。
吐き出すときは、緩やかなカーブを描きます。
この曲線は始まりも終わりも、基線 = 0(ゼロ)の位置まで戻っていませんね。
アニメの風船は、最後まで空気が抜けていません。 ちょっと膨らんだままです。
そうです、PEEPがかかっているようなアニメになってしまったので、わざと0(ゼロ)まで戻さない曲線を書きました。
PEEPが0(ゼロ)の時には、この曲線はきれいに基線に戻ります。  
PEEPは、この曲線でなければ表現できません。

 


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