語句の意味 |
寄り木 (よりぎ)・南島では海のかなたから集落の
浜に様々な幸をもたらす物として、ユリムンが
寄って来ると古くから考えられてきた。寄り木
も、その一つ。方言では(ゆりぎ)。 |
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鰹鳥 (かつおどり)・奄美大島では戦前、鰹漁
が盛んで漁村の多くが鰹船で賑わい、えさ
のきびなごを入れた、大きな竹篭生け簀がい
くつも浮かび、集落の鰹の加工場でも、多く
の女性が作業に従事していた。小さいながら
夜の集落には漁師相手の花町もあった。鰹
鳥はその頃の漁村のシンボルとでも言うべき
鳥である。奄美大島の大和村の今里集落
もそのような鰹漁で賑わった漁村の一つであ
った。ここでは、かつての賑わっていた頃に
飛んでいた鰹鳥が、時期違えのごとくに今で
も集落の浜に来るのを「はぐれどり」として詠
んでいる。・ |
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ウナリガミ 「おなりがみ」、奄美・沖縄では、古くから
「兄弟」を守護するとされる「姉妹」の霊威
のことを意味する。兄弟の「エケリ」よりも霊
的に優先するので、「オナリガミ信仰」と称
されている。つまりエケリの旅立ちには、オナ
リガミの姉妹が海鳥に姿を変えて、船の周り
を飛び回り航海の安全を見守ると考えられ
た。 |
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尋(とぅむぃ)てぃ
尋(たずねる)。尋(たずね)て。
奄美の方言では、現在でも、人や物を
探すことの「トゥムィリィ」が使用される。
尋(とぅむぃ)てぃは、探しての意味。 |
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虞美人草(ぐびじんそう)
虞美人は、項羽(こうう)の愛した虞妃(ぐ き)のことである。古代中国の三国志の故 事に見え、項羽と劉邦(りゅうほう)の
最期 の戦いのとき、項羽は愛する虞妃とともに 劉邦の大軍にまわりを包囲された。 項羽 は別れの宴を開いてから最後の出撃をし、
虞妃もこの時に自刃して項羽に殉じた。
この故事にちなむ花が 「虞美人草」
である。
北宋時代頃からは、一人の男性を思い通 す、女性の「貞操」の象徴として、「虞美人 草」を語ることがある。
ここでは、そのような女性の「一途な想い」 を、「虞美人草」に託して詠んだ。
別名 「ひなげし」 |
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ひなげし(雛罌粟)
虞美人草(ぐびじんそう)は
「ひなげし」(雛罌粟)だけではなくて、
世界中で、別名
「ポピー」(英米)
「アマポーラ」(スペイン)
「コクリコ」(フランス)
などと呼ばれ親しまれている。
罌粟(芥子:けし)科だが、
「アヘン」は採取出来ない。
ここでは、闘病の「鎮痛薬」としての、
モルヒネの薬効を、 「ひなげし」の語
に込めて、
また、花言葉の「なぐさめ」を、
「病気の癒し」
つまり、「治癒」「完治」として、
「恋の癒し」に詠み込んだ。
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