蜻蛉 1kb

 
 
蜻蛉が生きているか、訊かれた。そういえばその蜻蛉はさっき 見た。既に地に硬く羽をおろしていたが、確認に行く。






幼虫 1kb


蜻蛉は再び動き出すことはなかった。しかし幼虫(30cm)が何匹か辺りを這っている。 それは疑いなくその蜻蛉の幼虫<*>だったが、とても醜かった。 それは跳躍する機能を備えているらしく、何メートルも離れた私にも容易に 飛びかかってきた。また、どこか体に引っかかりがあるようで払い落としても 払い落とせない。気持ち悪い。逃げる。飛んでくる。

<*>蜻蛉はヤゴ、なのだが、頭で「蝶,蛾」と入れ変わっていた






見渡す限り、爬虫類、両生類、幼虫、の世界。 大型カエルや走り回るトカゲの尾等は平気だったが蛇は噛みつきそうで逃げた。 蛇は溶けそうな蛇で...どろどろと、空気と混じりそうだった。 いつか、生き物たちは水彩画となり、よくわからない溶けそうなものに 追いかけられていた。色彩はどちらかといえば綺麗





道にいた少年達に何か(生き物のこと?)尋ねた。...彼らは淡い色で塗られた水彩画。目は頭蓋骨のような 虚ろな穴が空いていて、雑な絵の割に神経質な尖った鉛筆の下絵の線が印象的。特に目。私は彼らの目の奥を覗き込んだ


水彩画下絵 2.5kb





目が覚めた
 

 

雑念9