ISO9660【アイエスオー9660】

(規格)

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ISOによって標準化され1988年に発刊された、CD-ROMの論理フォーマット規格。

1985年にアップル、マイクロソフト、DEC、3M、日立などを交えて、論理フォーマットの標準化に向けた会合が行われた。
持たれた。このグループは、ホテルの名にちなんで「High Sierra Group」と呼ばれ、翌1986年に異なるシステム間でも利用できる共通のファイルシステム「High Sierra Format(HSF)」が提案された。
ISO/IEC 9660は、このHFSをベースに標準化された規格で、ディスクに記録できる各種情報や記録方法、ボリュームやディレクトリ構造などが規定されている。ファイルシステムとしては、最大8階層(ルートを含む)までの階層化されたディレクトリ構造を持つファイルシステムで、使用できる基本的な文字セットは、数字、英大文字、アンダースコア[_]の37文字のみ。
ファイル名の文字数は、名前と「.」を除く拡張子の合計が1〜30文字まで。
ディレクトリ名は、31文字以下で拡張子は使用できないと規定されている。
ISO/IEC 9660では、この仕様をベースにさらなる制限を設けた(下記表を参照)

レベル 規定
レベル1 ファイル名は8文字、拡張子は3文字まで
ディレクトリ名は8文字まで(拡張子不可)
1つのファイルは、連続したブロックに記録されていなければならない
レベル2 1つのファイルは、連続したブロックに記録されていなければならない
レベル3 制限無し

一般に汎用的なCD-ROMは、最も制限の厳しいレベル1が用いられる。

また他のCD-ROMのフォーマット形式を記す。
名称 内容
Joliet マイクロソフトが開発し、Windows 95からサポートされるたフォーマット。
Windowsのロングファイル名と同じようにISO9960フォーマットを規定内で拡張した規格で、8.3形式のファイル名と別に、Unicode文字セットと64文字までのファイル名を格納できる。
未対応システムでも、ISO9660互換のディスクとして扱うことができる。
Romeo Joliet同様、Windows 95からサポートされるようになったフォーマット。128文字までのロングファイル名が使えるが、ISO9960を直接拡張しているため、ファイル名がISOの規定外である場合は互換性が失われる。
他のシステムでは読み出すことができないので、Jolietに比べ、サポートするライティングソフトも少ない。
UDF
(Universal Disk Format)
ファイル単位での書き込みが行なえる、パケットライトで使われるフォーマット。
DVDにも採用されており、Windows 98から、Mac OSは8.1からサポート。
HFS
(Hierarchical File System)
Mac OSのファイルシステムをCD-ROMに応用したフォーマット。Macintosh特有の情報が記録できるため、Mac用のCD-ROMでは広く使われている。
Rock Ridge Format ISO9960フォーマットを拡張し、UNIX(POSIX)のファイルシステム特有の情報を記録できるようにしたフォーマット。8.3形式の適正なファイル名を付け、ISO9660規定内のディレクトリ構造であれば、互換のディスクとして扱えるようにすることができる。

Create by 2000/5/20