戻る |
GHS-OSD によりビデオにインポーズされる時刻の精度を、Limove を使って評価 した結果をこのページに記します。Limovie は、宮下和久氏により開発された、星食のビデオ観測を解析するためのソフトウエアです。 中でも Limovie による Field Show の機能は検証のために強力な手助けとなりました。
以下に示す検証の結果、GHS-OSD は 0.001秒 程度の信頼性のあることが確認できました。
アナログビデオ映像のNTSC方式では、毎秒30毎のフレーム(Flame)で動画を構成しています。
さらに、1毎のフレームは、奇数番目の走査線からなる奇数フィールド(Odd Field)と偶数番目の走査線からなる(Even Field)
とが組み合わされています。すなわち、1フィールドの長さは 1/60秒(=0.1666秒)です。
GHS-OSD では、このフィールドの境界となる垂直同期期間の時刻を画面に表示しています。こうした設計では、カメラの露出終了時刻が表示されます。
下図は、正秒の瞬間を基準として、前後のコマを抽出したものです。Limovie の Field Show 機能により1コマがフィールドに分けられています。
下側が先行するフィールドです。
1フレーム前 | |
基準のフレーム 正秒の切り替わり | |
1フレーム後 | |
2フレーム後 | |
3フレーム後 | |
4フレーム後 |
評価のポイント
LEDランプ は 1PPS 信号で直接点灯しており極めて正確である。0.0秒〜0.1秒 の 0.1秒間の点灯が反映されているか?
フィールドの長さが 1/60秒(=0.1666秒)が保たれているか?
結果
LEDランプの点灯期間は正確に記録されている。
フィールド間の時刻表示は、正しく 0.016秒 または 0.017秒 間隔となっている。
上記では「NTSC方式では、毎秒30毎のフレーム(Flame)で動画を構成」と記しましたが、厳密には「29.97フレーム/秒」です。 このため、30フレームの経過時間は 1/29.97*30 = 1.001001...秒 となります。 これを利用して GHS-OSD の時刻の最小桁 0.001秒 が30フレームにつき 0.001秒づつ増えていくことを確かめます。
基準のフレーム 正秒の切り替わり | |
30フレーム後 | |
60フレーム後 ここは、「04.002」秒 となって欲しいところだが、 最小桁 1digit の差は発生しうること | |
90フレーム後 | |
120フレーム後 |
結果
30フレーム毎に 0.001秒の進みが確認できた。