花芽です!! 3月21日

 芽が膨らんできたときに書いたように、 同じビニールハウスの中でも、温度差があって、成長がまちまちで、 さらに、同じ木の枝でも、枝先と枝基では状態が違ったりするので、 同じ日に、これらの写真を撮りました。 枝、枝の向き、背景が違ってますが、それぞれの状態の違いは分かってもらえると思います。

 ドキュメントとしては、同じ芽を、ずーっと追っかけて撮影した方が良いのでしょうが、 早く成長した芽は、摘み取ってしまったり、成長の遅い芽も摘み取ってしまったり、 で、追っかけきれないのですよ。 ...万馬券よりも確率高いから、予備をたくさん撮ってけば、できないことはないんですけどね。 まぁ、畑の中から、適当に選んで撮りました。
 芽数で考えると、収穫時期まで残るのは、どのくらいでしょう。 1/3か、1/4か、...1/5くらいかな...?。 手入れして、手入れして、収穫直前に切り捨ててしまう枝も多いので。 花芽の数で考えると、1/10か、1/20か...?。 そんなん数えてる程、暇な時期じゃないので。

 膨らんだ芽から、2つの芽がでます。 向かって右側が枝の先端なんですけど、 普通は、先端の方の芽(主芽)が大きく平べったくて、花芽がついてます。 枝基の方の芽(副芽)は、小さくて丸っぽく、花芽が入ってないことが多く、取り除いてしまいます。
 ただし、その逆の場合もあるし、両方とも花芽がついてないこともあります。 前年の収穫後の栄養状態、春先の温度でも違ってくるんですけど、 去年なんかは、どこのぶどう園でも、花芽が少なくて苦労しました。
 昨年、台風に遭ったわりには、今年は、わりかし花芽の付きが良いみたいです。


 この写真では、向かって左側が先端です。 葉っぱに隠れてますけど、先っちょに2つ見えてるのが、花芽です。 花芽の先だけしか見えてませんが、実は、葡萄の房の形をしてるのです。
 花芽は、2つ付いてるくらいが丁度良いです。 花芽が1つだけだと、実にならなかったときに、枝がもったいないし、 たくさん付いてると、枝に負担がかかるので、摘み取る作業が必要になってくるので。 強い新枝には、たくさんの花芽が付いて、 弱い新枝には、少ない花芽が付いてれば良いのですが、 だいたい、その逆なのです。 どうも、自分の体力が分かってないようで。


 この写真では、手前の方が枝の先端になります。
 芽が開き始めるのも先端の方が早いんですけど、 そのまま、先端方向の新枝が早く成長します。 全部の新枝が揃って成長してくれると、作業もしやすいんですけど、 早く成長した枝が、さらにたくさんの栄養を奪おうとするようで、 なかなか、枝基の方では、芽も開かなくて、枝も育ってくれません。
 それでまぁ、人間社会に置き換えたりすると、あんまり良い感じではありませんが、 あんまり強すぎる芽は、「間引き」してしまうのです。 何本分もの栄養を一人占めしてしまうので。

 見ての通り、新枝は、太陽に向かって成長していきます。 上向きの枝はグングン成長して、下に向けると、成長がゆっくりになるのです。 もっとも、この時期の芽に触ると、ちょっと強く触れると、ポッキリいってしまいます。
 そんなこと、ネコには分からないでしょうから、 冬の間同様、葡萄の枝の上を歩き回って、引っ掻いて遊んでます。 それでポッキリいってしまった分は、...まぁ、間引きを手伝ってくれた、と思うしかないでしょう。 もう、くっ付けられませんから。 できるだけ、ビニールハウスに入れないようにしてんですけどね。

ちなみに...

 こんだけ花芽が見えてきて、葉っぱの形も、はっきりしてきてるようですけど、 最後の写真の背景見ても分かるように、まだ膨らんでもいない芽もあったり、 いろんな状態の枝が混在してるのです。

芽掻き(芽欠き)

 ビニールハウスの中の木を、全部芽欠きして回るのに、 だいたい5日間くらいかかります。 で、1周りしたころには、最初に芽欠きした木の他の芽から、また副芽が出始めてるので、 また同じように芽欠きして回ります。
 今年は、ボクが3回見て回って、父が10回くらい見て回ったでしょうか。

 葡萄作りの学校と行ったことないし、葡萄関係の本を読んだこともなくて、 専門用語は、話し言葉で聞いてるだけなので、 正直なところ、どういう漢字が使われてるのか分からないのです。 だから、もしかしたら、「芽掻き」ではなくて「芽欠き」と書くのかもしれませが、 まぁ、あんまり気にしないで下さい。

だんだんと緑色に...3月31日

 一番手前の木は、去年の春に、露地の畑から移植してきたもので、 その影響がまだ残ってんのか、他の木に比べると芽の出が遅いです。 まぁ、入り口近くで、温度が低いことも原因してるかもしれませんが。
 背景の方の木を見ると、そろそろ、葉っぱとか出揃ってきてるのが分かる、 わきゃないですけど、こんな小さな写真ですから、 でも、剪定の時期の写真と比べると、緑色が多くなってきたでしょ。 そろそろ芽掻き作業から、花芽の数の調節作業に移ります。

最終更新日:1997年3月5日
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