ぶどう狩り・産地直売・地方発送                             山門ぶどう園便り 2017年8月5日
出水市観光協会推薦     山 門 ぶ ど う 園
  〒 899−0132 鹿児島県出水市下知識町1116番地
  TEL 0996−62−1571    FAX 0996−62−4450
  http://www2.synapse.ne.jp/roshiroshi/  「山門ぶどう園」と入力して検索できます。
    ○ 巨峰(種有り/種無し)     ・・ 7月下旬〜9月
    ○ ロザリオビアンコ(マスカット)  ・・ 8月〜11月
    ○ セキレイ(赤嶺)        ・・ 9月〜12月
    ○ シャインマスカット       ・・ 8月〜9月

 今年は、7月22日から、巨峰の収穫を始めました。 ビニールはりの日付や、ビニールハウス谷換気装置の設定温度は、例年と変わりはなかったんですけど、 新芽が出てくるのが、一週間くらい、いつもより遅くて、 花が咲き始めるのも、同じくらい遅かったです。 他のぶどう園さん達も、周りのトマト農家さん達も、新芽、成長が遅れてるということでした。 収穫開始も遅れるんだろうか...?、って思っていたんですけど、 本園無加温ハウスの巨峰は、着色が始まった頃に、夜が涼しくて、昼は天気が良いって日が続いたためか、 例年通りくらいの日付で収穫を始めることができました。
 本園無加温ハウスの巨峰は、早い時期から色着いてたこともあって、 昨年に続いて、収穫開始のときから、「甘い」と言われて、過熟になりすぎないかと心配しています。 分園トンネルハウスの巨峰は、ビニールをはいだときには、ほとんど緑色してましたから、 御盆頃までに、本園の巨峰が無くなるまでに、着色が進むのか、 本園の巨峰と入れ替わりに収穫開始できるのか、いつも以上に心配してます。 週間天気予報では、晴れ予報が続いて、日照りのようになってましたから、 そのままの晴れた天気を期待しながら、 なんとか色着くように、脇芽を切り落として陽当たり良くしたり、 早朝、夕方近くの時間帯に、管理作業を頑張ってます。

 昨年の本園無加温ハウスの巨峰は、一昨年の台風で、早い時期に葉っぱが無くなってしまった影響で、 樹が弱ってるように感じてましたから、 たくさんの房を切り落として、生らせる房数を減らし、粒を間引いて房型を小さくしました。 昨年は、台風に葉っぱをとられることもありませんでしたから、秋冬に枝が充実して、 今年は、元気が回復してきました。 花が咲いて実になった後の摘果時期には、 枝も伸びてましたし、粒も大きくなってきてましたから、 昨年よりは、少し多めの房数をならせることができました。 粒も、ある程度は大きくなってくれましたし、着色も順調に進んでくれました。 7月の梅雨明け直後に、ビニールをはいだんですけど、 その数日後に、路地の環境に慣れてない頃に、大雨が降った夜がありましたから、心配したんですけど、 粒が割れることもなく、着色が止まることもなく、収穫に向かうことができました。 その後は、雨が降らなさ過ぎて、日照りの状態だったので、過熟にならないように、夕方から夜にかけては水をまいてます。

 シャインマスカットで、種抜き処理をして、なんとか販売できるような実が採れるようになってきましたから、 同じようにして、巨峰の種抜き処理を始めました。 ホルモンを出す種が入ってないだけに、ちゃん色着かないと、酸味が強かったり、味が薄かったりしそうで、 初めて処理する今年は、粒数を少なくして、房型を小さくして、着色を早めて、お盆前に収穫できるようにしました。
 お子様でも、お年寄りでも、できれば、舌の鍛錬と思って、舌を使って種を出すように、 種有りを食べてほしいと思いますが、 汁を垂らしながら皮を剥いて、種を取り出して、食べさせるくらいなら、種無しの方が良いのかな...、とも思います。
 種有りぶどうと比較せずに、種無しぶどうだけ食べていれば、 これはこれで美味しいですし、種出さなくて良くて楽ですし...、だったんですけど、 その後に種有りの巨峰を食べると、種の威力を感じました。 7月末の収穫開始頃に種無し巨峰を試食されたお客さんからも、「違いますね。」、 種有り巨峰を食べると、「いつもの食べなれた味だ。」って感想でした。 それで、他のお客さん達にも、「種が入ってないだけに、種有りよりも味が薄いですよ。」と説明していたんですけど、 房型が小さかったおかげか、8月になってからは、「種有と同じに美味しい。」と言って下さる方々もありました。
 花が咲いて実になる頃に、種抜き処理をして、その後に肥大処理をしますから、 少なくとも2回は、余計に手間がかかってます。 それに、種が無い分だけ、種からのホルモンがない分だけ、着色を心配して、粒数を少なく、房型を小さくするので、 たぶん、単位面積当たりの房数とか重量とか、少なそうです。 経済的には、利益的には、どうかなあ...?、という気はしてます。 でもまあ、種無しは流行りですから、頑張って作ります。
 今年は、通常の種有り巨峰の古木2本を、そのままの樹形で管理して、実を生らせて、種抜き処理しました。 その古木の周りに、苗木を5本、植えました。 種無し処理用の樹形に育てて、数年後には、樹勢の強い木で種抜き処理することで、 もちょっと房型の大きいものを作ることができたら喜ばれるかな、って思います。 でも、今くらいの房型の方が、早く美味しくなるでしょうし、 受け取った方も、食べきりサイズだったり、おすそ分けし易かったり、扱いやすいとも思うのです。

 種無し巨峰のとこにも書きましたけど、今年も、苗木を植えました。 本園二重ハウスの中に、ロザリオビアンコは、そのまま残して、 その周りに、シャインマスカットの苗木を植えました。 今までも、シャインマスカットが1本だけ植えてありましたが、増やそうとしてます。 ロザリオビアンコの収穫時期を早めようと、お盆に間に合うようにと、二重ハウスにしているんですけど、 元々が晩熟なものですから、かなかな、お盆前、ギリギリになってしまって、 詰め合わせご希望の方々を、お待たせしてばかりなので、 もちょっと早くにシャインマスカットが収穫できれば、巨峰との詰め合わせにできるんじゃないか、 巨峰の収穫の進み具合を遅くできるんじゃないか、と思ってます。
 分園トンネルハウスでは、巨峰の古木を数本抜いて、シャインマスカットの苗木を植えました。 一昨年の台風では、ビニールを剥いで露地になっていた巨峰は、酷く傷めつけられれてしまって、悲しい思いをしました。 でも、ビニールをはりっぱなしにしいてるロザリオビアンコと赤嶺は、ビニールが飛ばされなかった辺りでは助かりましたから、 収穫までビニールをはりっぱなしにできる品種を増やそうとしてます。 ただ、ビニールはりっぱなしのところに、あまりにも強い台風が直撃したときは、ビニールハウスの骨組みまで壊れて、 損害額が巨額になってしまう可能性もありますから、 台風の強さと進路予想図を見ながら、ビニールハウスの強度に期待するか、諦めてビニールはぐか、よ〜っく考えないといけません。
 苗木を植えた年は、枝を伸ばすだけで、実を生らせないんですけど、 苗木の葉っぱには、しっかりと陽射しが当たるようにして、丈夫な枝を作るために、 他の木の枝が覆いかぶさってこないように、広い棚スペースを確保する必要があります。 剪定のときに、周りの木の枝を余計に切るのです。 ですから、ぶどうが生って無い棚面積が広くなり、全体的な収穫量は、少なくなってしまいます。
 苗木は、昨年の収穫が終わった後、年末に植えました。 いつもは、年末に、苗木屋さんから苗木が届いたら、 まとめて仮植えして、春になって暖かくなるころに、予定位置に植えるのです。 昨年も、春に剪定を中断して苗木を植えたんですけど、苗木を植えるのに、時間と体力をつかってしまって、 剪定が遅れてしまって、芽欠きが遅れてしまって、種枝の根元の芽がでなくて、 結果、今年の剪定を苦労することになりました。 なので、今年は、時間と体力があるうちに、予定位置に、そのまま植えました。 霜にあわないように、仮植えのときと同様に、種枝の先端まで、土を盛りました。 寒さを心配していたんですけど、春になって、ビニールはって、霜がおりないようになってから土を除けたら、 ちゃんと新芽がでてきてました。 枯れることはなかったです。

 昨年の春に苗木を植えたクインニーナが、初めて実をつけました。 苗木のときに、2本は枯れてしまいましたけど、無加温ハウスとトンネルハウスに、合計3本、生き残ってます。 負担がかかり過ぎないように生らせましたから、全部で50房もないと思います。 花が咲くころに、種抜き処理してあります。 大々的に宣伝して販売するほどの量ではないですし、 ちゃんと紅く色づくのか、どんな味になるのか分からないんですけど、 2年目の若木なのに、ずいぶんと粒が大きくなってきてます。 見栄えとしては、粒が大きい方が良いんでしょうけど、 そこ(顆粒肥大)に力を入れるつもりはないので、歯ごたえの楽しい美味しいぶどうになってくれればと思います。

 今年は、体力不足で、ホームページのぶどう園日記も、なかなか更新できず、 このぶどう園便りを書くのも遅くなってしまって、 8月5日の発送までは、箱の中に入れることができませんでした。 今現在は、台風5号の進路を心配しながら、 本園無加温ハウスの巨峰の残り量が少ないわりには、分園トンネルハウスの巨峰の色着きが遅れてて、 収穫を継続できるかどうか、心配してます。 それに、ロザリオビアンコ、シャインマスカットの収穫はいつからでしょうか...?、まだでしょうか...?、 って尋ねられることが増えてきたんですけど、「美味しくなったら。」としか答えられなくて、困ってます。 8月10日を過ぎてから採り始めたこともありましたから、 そんなに遅れてるわけでもないんです。 でも、お待たせし続けるのは確かですし、 待ちきれずに、「巨峰だけでいいです。」って注文に変更されて、巨峰の残りが余計に減っていくのが心配です。

 8月7日追記。おかげさまで、台風5号は、お客さんが少なかったのと、発送伝票をためこむことになった以外は、 ほぼ何事もなく通り過ぎて行きました。 そして、ロザリオビアンコとシャインマスカットも、少しづつですけど、収穫を始めました。 後は、分園トンネルハウスの巨峰が、早く色着いてくれれば良いのですがね...。