☆おゆうさんちの偽スコール☆


 俺の名はスコール・レオンハート。このたびめでたくSeeDになった。昇格試験イッパツ合格の超エリートだ。どっかの万年候補生とは大違いって訳だな。

 ここに至るまで、色々あった。

 美人の教官が試験を理由に二人きりになりたがったので、さっそくバラムのホテルに一泊してやった。ま、なにがあったかは秘密だけどな。

 イフリートの洞窟なんざ俺にはへでもなかったぜ。あちこちウロウロして、会う敵会う敵から魔法を100個ずつドローしてあったからな。あそこの敵がブリザドに弱いってことは調査済みだ。ま、俺の独力でも勝てたんだが、シヴァっていうクールビューティーのお姉ちゃんがどうしても手伝いたいって言うんでそうさせてやったよ。ダメージもシヴァが引き受けてくれたから、俺は無傷だ。色男はツライね。

 ドールじゃ班長のサイファーをゼルと二人でどついて始末剣を連発させ、その間にオレ達はドロー、ひたすらドロー。サイファーの奴はずっと瀕死でフラフラしてたが、回復してやるわけにはいかん。
 電波塔で暴れて「セイレーン」ゲット。これも美人だ。きっとあそこで俺を待ってたんだな。命令違反しちゃったけど責任は班長が取ってくれたし、晴れてSeeDにもなれて万々歳さ♪

 で、今回SeeD初仕事のティンバー。
 初めて来る街って緊張するよな。リラックスするためにも、まずは街の人間とカード勝負だ。じつは、いいカモを見つけた。ホテルのロビーで突っ立てるおネェちゃんだ。なにしろセーブポイントがすぐ近くにあるから、負けたら即リセットすりゃいいからな。俺は慎重派なんだ。・・・なんだ、ネェちゃん弱いなあ。も1回。

 ふう、けっこうカードも集まったし次行くか。
 さんざん街の住人達からカードを巻き上げた後、ミッション続行。
 いいかげんなクライアントにはもちろん文句を言ってやる。
 ミッションが失敗したのもはっきり言ってあんたのせいだ。この上はきっちり責任取って俺の女になってもらう。

 どうやらガルバディアガーデンに行かなきゃならんらしい。汽車に乗って行ったのはいいが、西の森って・・・そもそも西ってどっちだ。まあいいや、こっちにでかい森があるし、きっとこれだろ。森をかき分けかき分け・・・まだつかんのか。お、あった。・・・てここはティンバーじゃんか!戻ってしまったのか。・・・汽車賃返せ。

 しょうがない、また歩くか。

 ・・・。
 ここはどこだ?
 あ、街発見。行ってみるか。
 もしもしお兄さん、ここガルバディアガーデンじゃないの? え? ドール!?
 そうか、ドールってこんなとこにあったんだー、そっかー。・・・
 引き返すか。

 チロリ〜ン。おっ、給料振り込み。待ってました。
 なにぃ、またSeeDランクダウンだと!? どういうことだ、エリートたるこの俺が。しょうがない、かったるいが試験を受けてランクを上げるとするか。なに、問題と答案はあらかじめ入手してある。楽勝だ。

 やっとついたぜガルバディアガーデン。さんざん手間かけさせやがって。まさかあんな所が入り口だなんて誰が思うもんか、まったく。
 そして聞かされた衝撃の事実。
 ・・・サイファーが処刑!?
 そんな。ウソだろ。ああ、なんかわからんがショック受けてるらしい俺。おかげでガルバディアガーデンを隅から隅まで走り回ってしまった。けして出口が分からなくなって迷ってたわけじゃないぞ。

 その後いろいろあって、結局サイファーは生きてたわけだが、敵として剣を交えることに。
 1対1の男勝負だ。ここは正々堂々と剣だけで・・・するわきゃないって。ダブルかけといて、さっき見つけたバイオで毒々攻撃といくか。サイファー・・・、弱いなあんた。勝負にならんぞ。まあこっちは魔法100個ずつ各所にジャンクションしてあるから、当然と言えば当然だが。
 タイマンに勝つと今度は魔女が参戦してきた。卑怯だぞコラ。こっちも仲間を呼んで応戦だ! 3対2だしまた圧勝だけどな。え? 正義の味方は人数多くてもいいんだよ。
 
 ・・・その後も色々あった。砂漠刑務所で逃げるのそっちのけでカード勝負した挙げ句イフリートを巻き上げられたり、ノーグを倒したのはいいが戻りかたがわからなくなって地下を3時間ばかりウロウロしたり(この間にミサイルが降ってくるんじゃないかとヒヤヒヤしたが、そんなことはなかった)、F.H.でまたカモを見つけてセーブポイントとの間を往復したりと、楽しい毎日を送るうち何かしらんが委員長というものになってしまった。これも人徳かねえ。

 ところで、もう知ってると思うが、俺の趣味はカードだ。
 今日もガーデン内にたむろしているカード好き(しかし腕は弱い)をカモに、アイテム精製用も兼ねて大量のカードをかき集めているところだ。もうだいぶたまってきた。だが弱い相手に快勝するのが面白いから、当分は巡回を兼ねて勝負してまわるつもりだ。

 さっきも廊下を走り回ってるガキがいたから説教しようとつかまえたら、カードを持っていたので勝負を挑んだ。言っておくが年少クラスだからと言って容赦はしない。持ってる中で一番強いカードをだして全力勝負。それが上級生の親心ってもんさ。・・・おっ、キミいいカード持ってるねえ。お兄さんによこしなさい。

 保健室前でもカモ発見。
「スコール先輩、僕、先輩のこと尊敬してます!」
 そうかそうか、いい心がけだな。
 じゃ、カードよこせ。

 なんだよ、なんか文句あるか? サイファーがいない今、このガーデンを仕切っているのはこの俺だ。委員長てな風紀委員長のことだしな。え?違う?

 さあて、ぼちぼち行くか。もっといろんな所でカードやりたいしな・・・。

 なんだって? 魔女?

 今はそれどころじゃないんだ。全カードコンプリートが俺の夢だからな。・・・おっ、お前、カード持ってないか? 持ってるな。よし勝負だ。
 なに? セイム・プラス・ランダムハンド? やだね、そんなルールじゃ勝負できないな。プラスの計算なんかされたら勝てないだろ。
 この俺が委員長になったからには、全世界をパラムルールに統一だ。すなわち、オープン!ディフ!のみ! 他のルールはいらん、撲滅してやる。特にランダムハンド。強いカードで力押し以外の勝ち方、俺は知らないんだよ!









「わたしこのごろスコールのこと、怖い。ときどき別人みたいなんだ。あんなスコールでもわたし、好きにならなきゃいけないの?」
「・・・しょうがないよリノア、それが運命なんだ」

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             うちのスコール、こういうヤツでした。とくに2回目・・・

 

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