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自己破産

自己破産とは、借金で苦しむ方が、裁判所に申し立てをして借金を帳消にしてもらう救済制度です。
借金をなかったことにするわけですので、ある程度の制約を受けることにはなります。
そのため、「自己破産はちょっと・・・」とためらう方が多くいらっしゃいます。
しかし、それ以上に自己破産に対して様々な誤解等があり、破産に対して負のイメージがついているのが現状です。

1 自己破産は悪いこと!?

自己破産は、簡単に言えば借りたお金を返さなくてすむ制度です。
借りたお金は返すのが社会的なルールであることを考えると、一見この「自己破産」という制度は、社会のルールに反しているように考えられます。

当事務所に来られる方でも、「自分が借りたものなのに、チャラにするなんてとんでもない!」と仰って任意整理をするだけに留めようとされる方が多数いらっしゃいます。

勿論、債権者との交渉により、返済額を縮小したり月額の支払額を減少させ返済期間を伸ばす等、和解をすることで返済の目処がたつ方は、自己破産をする必要はありません。

しかし、債権者や債権額が多すぎると、支払額を縮小させたとしても、実際に継続的に支払いを続けることが不可能と言わざるを得ない場合もあります。
月々の収入で借金の返済をするだけでなく、家族や自分の生活を守ることを考えると、多額な債務は人生の負担にしかならないでしょう。

また、自己破産をして借金がなくなっても、破産前の返済期間が長かったため自分の預貯金がすべてなくなり、生活費が底をついてしまった・・・というような事になってしまうと、その後の生活に支障をきたしてしまいます。
場合によっては、できるだけ早く自己破産をすることが最善の道であったりします。

「自己破産」は決して「悪いこと」ではありません。
国民の権利として存在する制度です。


現在、多額の債務に悩まされている方は、そのメリット・デメリットを考えた上で「自己破産」の選択を視野に入れていただきたいと考えております。

2 自己破産のメリット

■ 支払いが一切なくなる。

自己破産をし、免責決定が下りると、返済をする必要がなくなりますので、その後の収入をすべて自分の将来の生活に充てることができます。
任意整理・民事再生となると、返済額の縮小はされるものの、手続きをした後も支払いを続けないといけないため、負担は残ります。
しかし、自己破産の場合は、今後の支払いの心配がなくなるため、容易に再出発をすることができます。


3 自己破産のデメリット

■ 一定の財産を失う。

裁判所から破産手続き開始決定が下りると、持ち家や土地などの不動産等がある場合、破産管財人が選任されて「管財事件」となり、財産が処分されます。
生命保険等で、高額の解約返戻金がある場合、解約をしなければいけないこともあります。

※ 但し、破産者の今後の生活を守るため、必要最低限の生活費は保証されます。


■ 一定期間、金融機関からの借入ができなくなる。

信用情報機関に自己破産をしたことが登録されますので、7年間ほどは、借入れやクレジットカードをつくったり、ローンをくんだりすることができなくなります。

■ 連帯保証人に迷惑がかかる

連帯保証人がついている場合、自己破産をすると連帯保証人に支払いの請求がいくことになります。

■ 職業・資格に一定の制限が生じる

破産開始の決定後から、ある職業・資格に関しては登録の制限が生じます。

弁護士・公認会計士・税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士・各士業、警備員、生命保険募集人、遺言執行人、建設業者、風俗営業者など。

ただし、一定の期間が過ぎれば、その制限も解除されます。

4自己破産をすると人に知られる?

自己破産をするにあたって、一番気になることが、自己破産をすると知り合いや職場に自己破産をしたことが知られてしまうのではないか?ということでしょう。
自己破産をされた場合、

■ 官報に記載されます。

官報は、政府が毎日発行する新聞のようなものです。
自己破産をした場合、この官報に氏名が記載されることになりますが、官報には様々な情報が記載されているため、一般的に官報から自己破産をしたことを知り合いに知られることはあまりありません。インターネット上でも官報が公開されていますが、検索をするためには有料となります。

■ 市町村役場で「身分証明書」を取ると「破産した事実」が記載されてきます

破産決定がされると、身分証明書に「破産した事実」が記載されます。
ただし、免責決定されると、復権となり、「身分証明書」の破産の記載事項はなくなります。

以上の点を参考にして世間にばれるかどうか判断して下さい。
戸籍に記載されるなどということは一切ありません!
通常の場合では会社や知人、結婚相手、親等に知られることはほとんどありません。