CD-R【シー・ディー・アール】Compact Disc - Recordable

(ストレージデバイス)

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1988年に太陽誘電株式会社が開発した、記録可能なCD。
1989年には、CDの正式規格として、物理フォーマットを定めたOrange Bookのパート2に盛り込まれる。データを一度だけ書き込みできることから(追記は可能)、CD-WO(Write Once)とも呼ばれ、WORM(Write Once Read Many)の一種に分類される。

CD-ROMと同じ形状で、専用のメディアに1回のみ書き込み可能。容量は最大650MB。
メディアが安いことと、データの変更が出来ないこと、読み取り装置の普及率の高さなどから、データの保存・バックアップやプログラムの配布に利用されている。

通常のCDメディアは、プラスチックの基板にピットと呼ばれる小さな凹みを付けて、デジタルのビット情報を記録。その上を金属の反射層と透明な保護層でコーティングした3層構造になっている。
この基板にレーザー光をあて、ピットの有無による反射光の違い(ピットが暗くなる)を検出して、記録されたデータを読み出す仕組みになっている。

一方のCD-Rメディアは、基板と反射層の間に有機色素を使った記録層を設けた4層構造になっている(このため銀色ではなく金色や緑色をしている)。
この色素を強いレーザー光で変化させ、ピットに相当する反射率の違いを作り出す。メディアは化学的に変化させてしまうため、一度記録した場所を再利用することはできず、未記録の場所に追記するのみとなる。記録されたメディアは、これまでのCDと互換性があり、通常のプレーヤーやドライブで利用することができる。

CD-Rの物理フォーマットには、プレスされたCD-ROMと同じディスク1枚を一気に書き込む「Disc at Once」、トラック単位で書き込んで行く「Track by Track」、まとまった単位での追記が可能な「Multi Session」、小さなブロック単位で追記できる「Packt Write」の4種類があり、Packt Writeでは、一般のディスクと同じようなファイル単位の書き込みが可能だ。

太陽誘電株式会社
Orange Forum

Update by 2000/6/11
Create by 1999/8/4